

- 社会福祉士19科目の全体像を把握したい
- 各科目の優先順位(捨て科目を作っていいか)を知りたい
- 効率的な攻略順序とおすすめ参考書を知りたい
介護現場で10年勤務した介護福祉士・社会福祉士の有資格者。
本記事は10年の現場経験と取得時の学習経験を踏まえて執筆しています。
この記事でわかること
- 社会福祉士19科目の全体像(共通11+専門8)と試験配点
- 各科目の難易度・優先順位・捨て科目戦略
- 合格基準点6割を確実に取る攻略順序ロードマップ
- 科目別おすすめ参考書と過去問演習法
- 10年介護経験者が見た「現場で実際に活きる科目」
社会福祉士国家試験19科目の全体像
社会福祉士国家試験は共通科目11科目(83問)+専門科目8科目(67問)の合計150問で構成されています。
試験時間は共通科目135分+専門科目105分の合計4時間と長丁場です。
| 区分 | 科目数 | 問題数 | 試験時間 |
|---|---|---|---|
| 共通科目 | 11科目 | 83問 | 135分 |
| 専門科目 | 8科目 | 67問 | 105分 |
| 合計 | 19科目 | 150問 | 240分 |
合格基準点は総得点の6割(90点前後)。
ただし「全科目で1問以上正解」が必須条件で、1科目でも0点があると即不合格になるので注意。完全な捨て科目は作れません。
共通科目11科目の攻略法(全83問)
共通科目は精神保健福祉士との共通範囲で、医学・心理学・社会学など幅広い基礎知識が問われます。
| No | 科目名 | 問題数 | 難易度 | 優先度 |
|---|---|---|---|---|
| ① | 人体の構造と機能及び疾病 | 7 | ★★★ | 高 |
| ② | 心理学理論と心理的支援 | 7 | ★★★ | 高 |
| ③ | 社会理論と社会システム | 7 | ★★★ | 中 |
| ④ | 現代社会と福祉 | 10 | ★★★★ | 高 |
| ⑤ | 地域福祉の理論と方法 | 10 | ★★★ | 高 |
| ⑥ | 福祉行財政と福祉計画 | 7 | ★★★★ | 中 |
| ⑦ | 社会保障 | 7 | ★★★★ | 高 |
| ⑧ | 障害者に対する支援と障害者自立支援制度 | 7 | ★★★ | 高 |
| ⑨ | 低所得者に対する支援と生活保護制度 | 7 | ★★★ | 中 |
| ⑩ | 保健医療サービス | 7 | ★★★ | 中 |
| ⑪ | 権利擁護と成年後見制度 | 7 | ★★★ | 高 |
優先度「高」科目の攻略法


「現代社会と福祉」と「地域福祉の理論と方法」は10問ずつと最大の出題数を誇ります。
この2科目で得点を稼げると、合格基準点6割の達成が一気に近づきます。
「現代社会と福祉」は社会保障制度の歴史と現代の課題を体系的に押さえる。「地域福祉の理論と方法」は地域包括ケアシステム・社会福祉協議会の役割を中心に。
優先度「中」科目の攻略法


「福祉行財政と福祉計画」「社会理論と社会システム」「保健医療サービス」「低所得者に対する支援」は過去問頻出論点に絞った効率学習が有効です。
専門科目8科目の攻略法(全67問)
専門科目は社会福祉士独自の範囲で、相談援助の理論と実践・更生保護制度など実務直結の内容が中心です。
| No | 科目名 | 問題数 | 難易度 | 優先度 |
|---|---|---|---|---|
| ⑫ | 社会調査の基礎 | 7 | ★★★★ | 中 |
| ⑬ | 相談援助の基盤と専門職 | 7 | ★★ | 高 |
| ⑭ | 相談援助の理論と方法 | 21 | ★★★ | 最高 |
| ⑮ | 福祉サービスの組織と経営 | 7 | ★★★ | 中 |
| ⑯ | 高齢者に対する支援と介護保険制度 | 10 | ★★ | 高 |
| ⑰ | 児童や家庭に対する支援と児童・家庭福祉制度 | 7 | ★★★ | 中 |
| ⑱ | 就労支援サービス | 4 | ★★ | 中 |
| ⑲ | 更生保護制度 | 4 | ★★ | 中 |
最重要科目「相談援助の理論と方法」(21問)


「相談援助の理論と方法」は社会福祉士国家試験の最大の山場です。
この科目で7-8割得点できれば、合格が一気に現実的になります。
過去問のバイステックの7原則・自己決定の原則・ケースワークの過程を完璧に暗記。アセスメント→プランニング→介入→評価のサイクルを実例ベースで理解する。
介護現場経験者に有利な「高齢者に対する支援と介護保険制度」(10問)


介護現場経験者なら、この科目10問で8-9割正解も十分狙えます。
知識ゼロからの受験生にとっては難しい科目ですが、現場経験者には大きなアドバンテージです。
意外と落とし穴「社会調査の基礎」(7問)


「社会調査の基礎」は量的調査と質的調査の違い・標本抽出法・調査倫理が頻出論点です。
7問中0点で不合格になる受験生が毎年います。過去問5年分は最低でも回しましょう。
19科目攻略の推奨ロードマップ(6ヶ月計画)
150時間勉強で1発合格した実体験から、6ヶ月の標準学習スケジュールを紹介します。
1-2ヶ月目:得点源科目から着手


最初の2ヶ月は21問+10問=31問(全体の20%)を占める2科目に集中。
ここで7-8割得点できる感覚を掴むと、残りの17科目への取り組み姿勢が変わります。
3-4ヶ月目:制度系科目を一気に


制度系5科目(35-40問)は共通フレームワーク方式で一気に攻略します。
1科目ずつバラバラに覚えるのではなく、制度の比較表を自分で作ると定着が早いです。
5ヶ月目:難関科目「社会調査」「福祉行財政」


「社会調査の基礎」「福祉行財政と福祉計画」は過去問頻出論点を5周して確実に1-2問取れる体制に。
6ヶ月目:模試+全体総復習


直前期に新しい問題集に手を出すのは挫折と不安の最大の原因です。
既習教材の3周目以降は「間違えた問題だけ」を反復する効率学習に切り替えます。
科目別おすすめ参考書とテキスト
19科目を効率的に攻略するための参考書を厳選紹介します。
① 体系的な学習に「中央法規 社会福祉士国家試験受験ワークブック」


中央法規ワークブックは多くの通信講座が教材として採用する信頼性の高い参考書です。
② 過去問演習に「社会福祉士国家試験 過去問解説集」


過去問演習は19科目攻略の最重要トレーニングです。
テキスト読み込みより過去問→解説→テキストで補強の順序の方が効率的です。
③ 暗記補助に「社会福祉士 暗記カード/赤シート教材」
スキマ時間活用には暗記カードや赤シート式テキストが便利です。
通勤電車・休憩時間の5-10分を有効活用できます。
19科目別「過去問頻出論点」一覧
19科目すべての過去問5年分から見た頻出論点を厳選してまとめます。
共通科目11科目の頻出論点
- 人体の構造と機能及び疾病:心血管系・神経系・認知症の症状・がんの特徴
- 心理学理論と心理的支援:マズローの欲求段階・ロジャーズの来談者中心療法・防衛機制
- 社会理論と社会システム:ウェーバーの社会的行為・パーソンズのAGIL図式
- 現代社会と福祉:社会福祉法の理念・地域共生社会・社会保障の歴史
- 地域福祉の理論と方法:地域包括ケア・社会福祉協議会の役割・コミュニティソーシャルワーク
- 福祉行財政と福祉計画:地方分権・社会福祉事業の体系・福祉計画の策定プロセス
- 社会保障:年金制度・医療保険・雇用保険の仕組み
- 障害者支援:障害者総合支援法・自立支援給付・地域生活支援事業
- 低所得者支援:生活保護の8扶助・自立支援プログラム・生活困窮者自立支援法
- 保健医療サービス:医療提供体制・医療保険制度・医療ソーシャルワーカーの役割
- 権利擁護と成年後見制度:成年後見の3類型・任意後見・日常生活自立支援事業
専門科目8科目の頻出論点
- 社会調査の基礎:量的/質的調査の違い・標本抽出法・調査倫理
- 相談援助の基盤と専門職:社会福祉士の倫理綱領・職能団体・スーパービジョン
- 相談援助の理論と方法(最重要):バイステック7原則・ケースワーク過程・グループワーク・コミュニティワーク
- 福祉サービスの組織と経営:社会福祉法人制度・労務管理・財務管理
- 高齢者支援と介護保険:要介護認定プロセス・ケアマネジメント・地域包括支援センター
- 児童・家庭福祉:児童福祉法・児童虐待防止・社会的養護
- 就労支援:障害者雇用促進法・ハローワーク・地域若者サポートステーション
- 更生保護制度:保護観察制度・更生保護施設・社会復帰調整官
上記論点だけを過去問5年分で繰り返し演習すれば、合格基準点6割は十分達成可能。テキスト全範囲を完璧にやろうとすると挫折します。
10年介護現場経験者から見た「現場で実際に活きる科目」TOP5
合格後に介護・福祉現場で実務経験を積んだ立場から、実務で本当に役立った科目をランキングで紹介します。
第1位:相談援助の理論と方法


社会福祉士の核となる科目で、合格後の実務でもっとも頻繁に使う知識です。
第2位:高齢者に対する支援と介護保険制度


介護現場のあらゆる場面で介護保険制度の知識が求められます。
第3位:権利擁護と成年後見制度


成年後見制度の3類型(補助・保佐・後見)は家族支援の基礎知識として必須です。
第4位:障害者に対する支援と障害者自立支援制度
地域包括支援センターでは高齢障害者・若年性認知症などの相談で障害者制度の知識が必要になります。
第5位:低所得者に対する支援と生活保護制度
低所得高齢者の生活保護受給支援は地域包括の重要業務の一つです。
社会福祉士19科目に関するよくある質問
Q1. 19科目すべて勉強する必要はある?
A. はい、1科目でも0点があると即不合格なので完全な捨て科目は作れません。ただし優先度に応じた配分はOKです。
Q2. 専門科目が苦手です。どうしたらいい?
A. 専門科目は実務イメージを持つことが攻略の鍵。介護・福祉施設での実習や見学があれば、知識が定着しやすくなります。
Q3. 介護福祉士保有者は19科目を有利に学べる?
A. はい、共通科目の「人体の構造」「権利擁護」「介護保険制度」は介護現場経験者なら基礎知識があるので有利。150時間程度で合格が現実的です。
Q4. 1日何時間勉強すれば合格できる?
A. 1日2時間×6ヶ月=360時間が標準ペース。働きながらでも十分達成可能です。
Q5. 過去問は何年分やるべき?
A. 最低5年分、できれば10年分を3周以上回しましょう。過去問演習は19科目攻略の最重要トレーニングです。
19科目すべてを完璧にやろうとすると挫折するので、「やる/捨てる」の優先順位を明確化することが合格の最大の鍵となります。
まとめ:19科目は「優先順位×フレームワーク」で攻略可能
社会福祉士19科目の攻略ポイントを整理すると以下のとおりです。
- 共通11科目+専門8科目=合計150問を6ヶ月で攻略
- 合格基準点6割+全科目1問以上正解が必須条件
- 「相談援助の理論と方法」(21問)と「現代社会と福祉」(10問)から着手
- 制度系5科目は共通フレームワーク方式で横串で攻略
- 介護現場経験者は「介護保険制度」「権利擁護」で得点ボーナス
参考書選び・通信講座選びで迷っている方は、社会福祉士の通信講座おすすめ7選もあわせてご覧ください。
働きながら合格を目指す方向けの社会福祉士の勉強法では、より具体的な学習スケジュールを解説しています。
特定の通信講座(ユーキャン・アガルート・LEC)が気になる方は、それぞれの評判記事もご活用ください。ユーキャン評判・アガルート評判・LEC評判。
合格後のキャリアについては、社会福祉士の転職エージェントおすすめ7選で具体的な求人サイトと年収アップの方法を解説しています。
「社会福祉士って難しい?」「合格率はどれくらい?」が気になる方は、社会福祉士国家試験の合格率と難易度|過去5年データから19科目攻略の本質を解説もあわせてご覧ください。
社福試験に1点足りなかった方は社会福祉士国家試験に1点足りなかった人のリベンジ合格法|19科目バランス対策もあわせてご覧ください。
介護福祉士・社会福祉士の有資格者。
介護現場10年の実務経験を持ち、医療・介護資格情報を発信中。

コメント