🎯 結論(先に要点)
社会福祉士国家試験は第37回(2025年2月)から新カリキュラムになり、19科目の名前と問題数が変わりました。共通12科目84問・専門7科目45問の計129問で、合格には総得点の基準点(第38回は50点)に加えて6科目群すべてで得点が必要です。9問の4科目(社会福祉の原理と政策・社会保障・地域福祉と包括的支援体制・ソーシャルワークの理論と方法)と専門の「ソーシャルワークの理論と方法(専門)」が得点の柱になります。


介護現場で10年勤務した介護福祉士・社会福祉士の有資格者。
本記事の科目名・問題数・合格基準は、厚生労働省と社会福祉振興・試験センターの公表資料で確認しています。
この記事でわかること
- 第37回からの19科目(共通12+専門7)と、第38回の正答表で数えた問題数
- 「6科目群すべてで得点」という足切りの正しい意味
- 実際の合格基準点(第37回62点・第38回50点)と科目の優先順位
社会福祉士国家試験の19科目は第37回から新しくなった
社会福祉士国家試験は、第37回(2025年2月実施)から新カリキュラムに切り替わりました。
満点は150点から129点に、合格の足切りに使う「科目群」は18から6に変わり、科目の名前も大きく入れ替わっています。
科目の数は共通12科目+専門7科目の19科目で、数だけは旧カリと同じなので、「19科目」という言葉だけで古い情報と新しい情報を見分けることはできません。
| 項目 | 〜第36回(旧カリ) | 第37回〜(現行) |
|---|---|---|
| 満点 | 150点 | 129点(1問1点) |
| 問題数の内訳 | 共通83問+専門67問 | 共通84問+専門45問 |
| 科目構成 | 共通11科目+専門8科目 | 共通12科目+専門7科目 |
| 足切りの単位 | 18科目群 | 6科目群 |
| 合格基準点(実績) | 第35回・第36回とも150点中90点 | 第37回62点・第38回50点(いずれも129点中) |


新カリ19科目と問題数(第38回の正答表で数えた)
下の表は、厚生労働省が公表した「第38回社会福祉士国家試験の合格基準及び正答について」の問題番号を、科目ごとに数えたものです。
共通科目12科目(84問)
| 科目 | 問題数 | 科目群 |
|---|---|---|
| 医学概論 | 6問 | ① |
| 心理学と心理的支援 | 6問 | ① |
| 社会学と社会システム | 6問 | ① |
| 社会福祉の原理と政策 | 9問 | ② |
| 社会保障 | 9問 | ② |
| 権利擁護を支える法制度 | 6問 | ② |
| 地域福祉と包括的支援体制 | 9問 | ③ |
| 障害者福祉 | 6問 | ③ |
| 刑事司法と福祉 | 6問 | ③ |
| ソーシャルワークの基盤と専門職 | 6問 | ④ |
| ソーシャルワークの理論と方法 | 9問 | ④ |
| 社会福祉調査の基礎 | 6問 | ④ |
専門科目7科目(45問)
| 科目 | 問題数 | 科目群 |
|---|---|---|
| 高齢者福祉 | 6問 | ⑤ |
| 児童・家庭福祉 | 6問 | ⑤ |
| 貧困に対する支援 | 6問 | ⑤ |
| 保健医療と福祉 | 6問 | ⑤ |
| ソーシャルワークの基盤と専門職(専門) | 6問 | ⑥ |
| ソーシャルワークの理論と方法(専門) | 9問 | ⑥ |
| 福祉サービスの組織と経営 | 6問 | ⑥ |
9問の科目は5つで、合わせて45問あります。129問の約35%がこの5科目に集まっています。
ほかの14科目は6問ずつです。旧カリのように「10問の科目」「21問の科目」といった極端な偏りはありません。
- 人体の構造と機能及び疾病 → 医学概論
- 心理学理論と心理的支援 → 心理学と心理的支援
- 社会理論と社会システム → 社会学と社会システム
- 現代社会と福祉 → 社会福祉の原理と政策
- 地域福祉の理論と方法・福祉行財政と福祉計画 → 地域福祉と包括的支援体制
- 権利擁護と成年後見制度 → 権利擁護を支える法制度
- 更生保護制度 → 刑事司法と福祉
- 相談援助の基盤と専門職 → ソーシャルワークの基盤と専門職(共通・専門)
- 相談援助の理論と方法 → ソーシャルワークの理論と方法(共通・専門)
- 社会調査の基礎 → 社会福祉調査の基礎
- 低所得者に対する支援と生活保護制度 → 貧困に対する支援
- 保健医療サービス → 保健医療と福祉
※対応は科目の中心となる内容で並べた目安です。範囲は完全には一致しないので、学習は新カリの出題基準に沿って進めてください。
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足切りは「科目」ではなく「6科目群」単位


第38回の合格基準は、次の2つを両方満たすことです。
1つ目は、総得点129点に対して50点以上であること(総得点の60%程度を基準に、問題の難易度で補正)。
2つ目は、①〜⑥の6科目群すべてで得点があることです。
| 科目群 | 含まれる科目 | 問題数 |
|---|---|---|
| ① | 医学概論/心理学と心理的支援/社会学と社会システム | 18問 |
| ② | 社会福祉の原理と政策/社会保障/権利擁護を支える法制度 | 24問 |
| ③ | 地域福祉と包括的支援体制/障害者福祉/刑事司法と福祉 | 21問 |
| ④ | ソーシャルワークの基盤と専門職/ソーシャルワークの理論と方法/社会福祉調査の基礎 | 21問 |
| ⑤ | 高齢者福祉/児童・家庭福祉/貧困に対する支援/保健医療と福祉 | 24問 |
| ⑥ | ソーシャルワークの基盤と専門職(専門)/ソーシャルワークの理論と方法(専門)/福祉サービスの組織と経営 | 21問 |
いちばん小さい①でも18問あるので、1つの科目群が丸ごと0点になる事態は、範囲を丸ごと捨てない限りまず起きません。
ただし、苦手な科目を複数まとめて放置すると、その科目群だけ得点が極端に薄くなります。科目群の中で少なくとも1科目は確実に取れる状態にしておくのが安全です。
共通科目の免除を受けて専門科目だけを受ける人は、45点満点で⑤と⑥の2科目群すべてに得点が必要です(第38回の基準点は17点)。
実際の合格基準点は「6割」よりずっと低い
合格基準は「総得点の60%程度を基準に難易度で補正」ですが、新カリになってからの実績は6割(約78点)を大きく下回っています。
| 回 | 満点 | 合格基準点 | 受験者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|---|
| 第37回(2025年2月) | 129点 | 62点 | 27,616人 | 56.3% |
| 第38回(2026年2月) | 129点 | 50点 | 25,430人 | 60.7% |
第38回は129点中50点で、得点率にすると約39%です。
だからといって4割を目標にするのは危険です。基準点は試験の難易度で毎年上下し、第37回は62点(約48%)でした。
学習の段階では過去問で7割前後を安定して取れる状態を目安にしておくと、難しい回でも余裕を持って届きます。
優先順位の決め方|9問の5科目から固める
問題数だけで見ると、最初に固めるべきは9問の5科目です。
| 優先度 | 科目 | 理由 |
|---|---|---|
| A(柱) | 社会福祉の原理と政策/社会保障/地域福祉と包括的支援体制/ソーシャルワークの理論と方法/ソーシャルワークの理論と方法(専門) | 各9問で計45問。ここで安定して得点できれば総得点の土台になる |
| B(現場と地続き) | 高齢者福祉/障害者福祉/児童・家庭福祉/貧困に対する支援/保健医療と福祉 | 各6問。介護・福祉の現場経験があると制度の流れをイメージしやすい |
| C(取りこぼし防止) | 医学概論/心理学と心理的支援/社会学と社会システム/権利擁護を支える法制度/刑事司法と福祉/社会福祉調査の基礎/ソーシャルワークの基盤と専門職(共通・専門)/福祉サービスの組織と経営 | 各6問。科目群の得点を0にしないために、頻出論点だけは押さえる |


柱の5科目(各9問)の押さえ方
社会福祉の原理と政策
福祉の理念、歴史、福祉政策の考え方を扱う科目です。
人名・年代・制度名がセットで問われるので、年表と人物の対応表を1枚にまとめておくと得点が安定します。
社会保障
年金、医療保険、介護保険、雇用保険、労災保険の仕組みと給付を横断して問う科目です。
制度ごとに「誰が加入するか・何が給付されるか・財源はどこか」を同じ枠の表で比べると、混同を防げます。
地域福祉と包括的支援体制
地域福祉の推進、社会福祉協議会、地域包括ケア、福祉計画などを扱います。
旧カリの「地域福祉の理論と方法」と「福祉行財政と福祉計画」の内容がこの科目に集まっているので、行政の役割と計画の根拠法も合わせて確認してください。
ソーシャルワークの理論と方法(共通・専門)
共通科目と専門科目に同じ名前の科目があり、合わせて18問になります。
面接技法、ケースの展開過程、アプローチの種類など、事例で問われる問題が多いのが特徴です。
用語を覚えるだけでなく、事例文を読んで「どの段階の、どの技法か」を判断する練習を過去問で重ねてください。
介護や相談の現場経験がある人は、実際の支援場面を思い浮かべながら解くと理解が早くなります。
学習の順番|6か月で回す場合の目安
| 時期 | やること |
|---|---|
| 1〜2か月目 | A(柱)の5科目をテキストで一周し、各科目の過去問を解いて出題の形に慣れる |
| 3〜4か月目 | B(現場と地続き)の5科目。制度ごとに「対象者・給付・手続・機関」を表に整理する |
| 5か月目 | C(取りこぼし防止)の科目を頻出論点に絞って一周。科目群ごとに得点が0にならないかを確認する |
| 6か月目 | 新カリの過去問(第37回・第38回)と模試を本番と同じ時間で解き、科目群別の得点を記録する |
第39回の試験は2027年2月7日(日)で、午前が共通科目84問、午後が専門科目45問です。
新カリで実施された過去問は第37回と第38回の2回分しかありません。旧カリの過去問を使うときは、新カリの科目のどこに当たる問題かを確かめてから解くと、足切りの判断を誤りません。
よくある誤解を4つ
一つめは「1科目でも0点なら不合格」という誤解です。足切りは6科目群単位で、科目単位ではありません。
二つめは「合格点は6割の約78点」という誤解です。基準は60%程度を補正した点数で、第37回は62点、第38回は50点でした。
三つめは「相談援助の理論と方法は21問の最重要科目」という誤解です。これは旧カリの話で、現行ではソーシャルワークの理論と方法が共通9問・専門9問に分かれています。
四つめは「19科目は昔と同じ」という誤解です。数は同じ19科目ですが、科目名・問題数・科目群が変わっています。
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社会福祉士19科目についてよくある質問
Q. 社会福祉士国家試験の19科目は何ですか?
第37回からの新カリキュラムでは、共通12科目(医学概論、心理学と心理的支援、社会学と社会システム、社会福祉の原理と政策、社会保障、権利擁護を支える法制度、地域福祉と包括的支援体制、障害者福祉、刑事司法と福祉、ソーシャルワークの基盤と専門職、ソーシャルワークの理論と方法、社会福祉調査の基礎)と専門7科目(高齢者福祉、児童・家庭福祉、貧困に対する支援、保健医療と福祉、ソーシャルワークの基盤と専門職(専門)、ソーシャルワークの理論と方法(専門)、福祉サービスの組織と経営)です。
Q. 科目ごとの問題数は?
第38回の正答表で数えると、社会福祉の原理と政策・社会保障・地域福祉と包括的支援体制・ソーシャルワークの理論と方法・ソーシャルワークの理論と方法(専門)の5科目が9問、残りの14科目が6問で、合計129問です。
Q. 1科目でも0点だと不合格ですか?
いいえ。足切りは①〜⑥の6科目群単位で、6科目群すべてで得点があれば、0点の科目があっても不合格にはなりません。
Q. 合格点は何点ですか?
総得点の60%程度を基準に問題の難易度で補正されます。第37回は129点中62点、第38回は129点中50点でした。
Q. 旧カリの過去問は使えますか?
内容が重なる部分は使えますが、科目の区切りと問題数が変わっているので、新カリのどの科目に当たる問題かを確認してから使ってください。新カリの過去問は第37回・第38回の2回分です。
まとめ
社会福祉士国家試験の19科目は、第37回から新しい科目名・問題数・6科目群に変わりました。
9問の5科目で土台を作り、6科目群のどれも0点にしない配分で学習すれば、合格基準点に届きます。
旧科目名で書かれた情報に出会ったら、この記事の対応表で新しい科目に置き換えて読んでください。
※本記事の科目名・問題数・合格基準は、厚生労働省「第38回社会福祉士国家試験の合格基準及び正答について」、社会福祉振興・試験センターの合格基準・受験の手引き(2026年9月24日確認)にもとづきます。科目の対応表は内容の中心で並べた目安です。講座の受講料・キャンペーンは時期で変動します。最新情報は各公式で必ず確認してください。

