私の職場でも複数の同僚がケアマネに合格してきました。
介護支援分野25問×保健医療福祉35問の戦略を間違えなければ独学合格は可能です。
- 「介護保険法が膨大で何から覚えればいいか分からない」
- 「医療系の問題が苦手で、保健医療福祉分野で失点しそう」
- 「合格基準が変動するから対策が立てにくい」
ケアマネ(介護支援専門員)試験は、合格率10〜20%台の難関国家資格。
受験者は実務経験5年以上の介護職員が中心で、働きながら合格を目指す人ほど勉強法選びがシビアになります。
介護現場で10年勤務した介護福祉士・社会福祉士の有資格者。
本記事は10年の現場経験と取得時の学習経験を踏まえて執筆しています。
- ケアマネ独学で挫折する3つの罠と回避策
- 介護支援分野25問×保健医療福祉サービス分野35問の戦略
- 合格基準(変動制)の仕組みと両分野の最低ライン
- 介護保険法を体系的に覚える方法
- 苦手な医療系・福祉系の対策
- 独学と通信講座の判断軸
- 試験3ヶ月前から直前期までのスケジュール修正術
ケアマネ「働きながら独学」で挫折する3つの罠
受験資格を満たした実務経験5年以上の介護職員でも、勉強法を間違えると不合格になります。
先に「やってはいけない」を知ることが最短ルートです。
罠1:実務経験があるからと油断する
ケアマネ受験者は介護現場で5年以上勤務した実務経験者が中心。
「現場で介護保険法を扱っているから大丈夫」と油断する人が多いですが、実務知識と試験知識は別物です。
それでもダメですか?
試験では制度設計・法改正の経緯・財政構造・給付制限まで聞かれます。
実務経験だけで取れる問題は3割程度です。
罠2:保健医療福祉サービス分野を後回しにする
ケアマネ試験は2分野構成(介護支援分野25問+保健医療福祉サービス分野35問)。
介護職員は保健医療福祉分野で失点しやすいです。
特に医療系の問題は、看護師・医師の資格者でないと細かい疾患知識・薬剤知識で苦戦します。
介護福祉士保有者でも油断は禁物です。
- 「現場でなんとなく覚えてる」と過去問演習を後回し
- 医療系を完全に捨てて福祉系で稼ごうとする
- テキストを読むだけで暗記を後回し
罠3:合格基準の変動を理解していない
ケアマネ試験の合格基準は正答率70%程度で、年により変動します。
難易度が高い年は60%台で合格、易しい年は70%超えが必要。
「介護支援分野で7割」「保健医療福祉分野で7割」を両分野とも超える必要があります。
片方の分野だけ高得点でも、もう片方が基準未満なら不合格です。
介護支援分野25問×保健医療福祉サービス分野35問の戦略
両分野を均等に攻略する必要があります。
介護支援分野25問の戦略
介護支援分野は介護保険制度・要介護認定・ケアマネジメントの問題が中心。
実務経験者でも理論面は弱いので、テキスト学習が必要です。
| 出題テーマ | 出題数目安 | 優先度 | 攻略のコツ |
|---|---|---|---|
| 介護保険制度の体系 | 5-7問 | 最優先 | 保険者・被保険者・給付の三角構造 |
| 要介護認定 | 4-6問 | 最優先 | 認定調査・主治医意見書・審査会 |
| 介護支援サービス(ケアマネジメント) | 5-7問 | 最優先 | アセスメント・ケアプラン作成 |
| 地域支援事業 | 3-5問 | 中 | 総合事業・包括的支援 |
| 財政・利用者負担 | 3-5問 | 中 | 保険料・自己負担割合 |
保健医療福祉サービス分野35問の戦略
保健医療福祉サービス分野は医療系15問・福祉系20問の構成。
介護職員は医療系で失点しやすいので、医療系を最優先で対策します。
| 出題テーマ | 出題数目安 | 優先度 | 攻略のコツ |
|---|---|---|---|
| 高齢者の疾患 | 5-7問 | 最優先 | 認知症・脳血管障害・心疾患 |
| 在宅医療管理 | 3-5問 | 最優先 | 経管栄養・在宅酸素・ターミナル |
| 医療系サービス | 3-5問 | 中 | 訪問看護・訪問リハ |
| 福祉系サービス | 10-12問 | 中 | 訪問介護・通所介護・施設サービス |
| 社会資源 | 5-7問 | 中 | 生活保護・成年後見・障害者総合支援 |
両方クリアできなければ不合格になります。
60問120分の時間配分と解く順番
時間切れで解けない問題が出ます。
本番での解く順番(推奨)
- 0-30分:介護支援分野25問を一気に解く
- 30-90分:保健医療福祉サービス分野35問を解く
- 90-110分:飛ばした問題を再挑戦・見直し
- 110-120分:マークシートのズレ確認・予備時間
ケアマネ試験で最も多い失敗が「複数選択を1つだけマーク」「マークシートのズレ」。
5肢中2つ正解の問題を1つだけ塗ると不正解扱いです。
最後にまとめて見直すと、ズレに気づいても修正に時間が足りません。
介護保険法を体系的に覚える方法
コツありますか?
条文を覚える必要はありません。
「保険者(市町村)・被保険者・給付」の三角関係を理解すれば、応用問題にも対応できます。
介護保険法を覚える3ステップ
- 三角構造を理解:保険者(市町村)・被保険者(40歳以上)・給付の関係
- 制度の流れを掴む:申請→認定→ケアプラン→給付→評価
- 細部を肉付け:保険料・自己負担割合・地域支援事業
介護保険法のフレームワークを最初に固めれば、後の知識は枝葉として記憶しやすくなります。
介護福祉士保有者の方は、介福勉強で身につけた介護保険法の知識をそのまま転用できます。
詳しくは「介護福祉士の勉強法|働きながら合格する10年介護経験者のリアル攻略法」も合わせて参照してください。
頻出8テーマを優先暗記
- 保険者・被保険者の区分
- 要介護認定の流れ(申請→認定調査→主治医意見書→審査会)
- 給付の種類(介護給付・予防給付・市町村特別給付)
- 居宅サービスの種類と内容
- 施設サービスの種類と内容
- 地域支援事業の構成
- 保険料・自己負担割合の計算
- 2024年改正のポイント(直近の改正は必ず出る)
苦手な医療系・福祉系の対策
介護現場経験者でも、解剖生理・疾患・在宅医療管理の基礎知識は試験で問われます。
医療系(15問)の攻略法
- 高齢者頻出疾患:認知症・脳血管障害・心疾患・糖尿病・骨粗鬆症
- 在宅医療管理:経管栄養・在宅酸素・吸引・ターミナルケア
- 感染症対策:標準予防策・ノロウイルス・インフルエンザ
- 薬剤の基礎:高齢者によく使われる薬の名前と作用
医療系は「現場で見たことがある疾患・処置」を中心に過去問を回せば、現場経験者は5割は取れます。
残り2割をテキスト暗記で上積みするイメージです。
福祉系(20問)の攻略法
福祉系は介護支援分野とも重なる範囲が多く、介護現場経験者には比較的取りやすい分野です。
- 居宅サービス各種(訪問介護・通所介護・短期入所等)
- 施設サービス(特養・老健・介護医療院)
- 住宅改修・福祉用具の給付範囲
- 生活保護法・成年後見制度
- 障害者総合支援法との連携
独学派と通信講座派の判断軸
動画講義での効率学習を選ぶ受験生が多いです。
独学で合格できる人の特徴
- 介護福祉士・社会福祉士など他資格を独学で取得した経験がある
- 介護現場経験5年以上で介護保険法に日常的に触れている
- 毎日2時間の勉強時間を半年確保できる
- 分からないことをネット・書籍で自分で調べる習慣がある
- 過去問の解説だけで内容を理解できる
- 受験仲間・職場に有資格者がいる
通信講座を使ったほうが良い人の特徴
- 福祉系資格を初めて受験する
- 勉強の習慣がなく、ペースメーカーが必要
- テキストを読むだけだと理解できない(動画講義が欲しい)
- 質問できる相手がいない
- 過去に独学で挑戦して挫折した経験がある
- 医療系の知識が圧倒的に不足している
ケアマネ通信講座は3〜6万円が相場。
難関国家試験の中では比較的リーズナブルで、不合格による1年の機会損失(実務経験1年分の追加要件にはならないが、勉強時間500時間が無駄)を考えれば投資としては妥当です。
試験3ヶ月前・1ヶ月前・直前期のスケジュール
試験3ヶ月前(7月〜8月)
ケアマネ試験は10月中旬。
3ヶ月前は過去問1周目を終わらせるフェーズです。
テキストインプットだけでは間に合いません。
テキスト→過去問の往復で知識を定着させてください。
試験1ヶ月前(9月)
過去問2周目+模試1回。
両分野で7割を安定して取れるレベルを目指します。
今ある教材をひたすら回すフェーズです。
直近の介護保険法改正のポイントだけ別途確認してください。
試験直前1週間
- 過去問の苦手テーマだけ最終確認
- 介護保険法の必修8テーマを反復
- マークシート形式(複数選択)の練習
- 22時就寝・6時起床のリズムに調整
- 試験会場までの交通手段を確認
- 受験票・筆記用具・腕時計を前日にセット
介護福祉士からのステップアップルート
介護福祉士で身につけた介護保険法の知識をそのまま転用できるため、勉強の立ち上がりコストがほぼゼロです。
介護福祉士保有者の有利な点
| テーマ | 介福保有者の有利度 | 理由 |
|---|---|---|
| 介護保険制度の基礎 | 非常に有利 | 介福試験で学習済み |
| 居宅サービス・施設サービス | 非常に有利 | 現場で実務経験 |
| 高齢者の疾患 | 有利 | 介福「こころとからだのしくみ」で学習 |
| 認知症ケア | 有利 | 現場経験+介福知識 |
| 生活支援技術 | 有利 | 介福で学習済み |
介福合格後のケアマネ受験スケジュール例
- 介護福祉士合格直後(2月-3月):1ヶ月休養
- 4月-6月:ケアマネテキスト1周(介護保険法の基礎は介福知識を活用)
- 7月-8月:過去問5年分1周
- 9月:過去問2周目+模試
- 10月中旬:ケアマネ受験
介護福祉士の勉強法は「介護福祉士の勉強法|働きながら合格する10年介護経験者のリアル攻略法」 社会福祉士は「社会福祉士の勉強法|働きながら合格する10年介護経験者の独学攻略法」も合わせてご参照ください。
働きながら勉強する人のFAQ
介護福祉士保有者なら250時間程度に短縮できます。
働きながら半年で割って、1日1.5〜2時間が現実的なラインです。
受験生のほぼ全員が使う公式テキストです。
これに過去問集を組み合わせるのが王道。
ケアマネは法改正の影響を受けやすいため、10年前の問題はそのまま使えない場合もあります。
直近5年は3周、その前は1周で十分です。
ケアマネは複数選択形式で、本番の時間配分や緊張感を体験できるのは自宅学習では得られない価値です。
中央法規・介護労働安定センター等の市販模試で十分です。
介護保険制度の基礎が両分野の前提知識になります。
保健医療福祉分野は介護支援分野の理解があってこそ点が取れます。
どうしたら?
看護師でなくても5-6割は取れます。
残り1-2割をテキスト暗記で上積みします。
標準学習期間6ヶ月の講座なら、ちょうど10月の試験日までカバーできます。
介護福祉士合格直後に始めると勉強リズムを維持できます。
ただし介護福祉士保有者は試験対策で圧倒的に有利です。
不合格の場合は翌年再受験になります。
1年勉強を続けた経験者は2年目に高確率で合格します。
逆に「半年休んでから再開」は知識が抜けるので非効率です。
研修費5〜6万円・期間2-3ヶ月かかります。
試験合格=即就業ではないことを覚えておいてください。
ケアマネジャーの勉強に関するよくある質問
Q1. ケアマネ試験は独学で合格できますか?
A. 可能ですが難易度が高めです。合格率10-20%の難関のため、相当な学習量と戦略が必要です。
Q2. 1日何時間勉強すれば合格できますか?
A. 1日1.5-2時間×6ヶ月(合計200-300時間)が標準的な合格ペースです。
Q3. 過去問は何年分やればいいですか?
A. 最低5年分を3周以上回しましょう。ケアマネ試験は過去問の改題が大半を占めるため、過去問演習が最重要です。
Q4. 介護支援分野と保健医療福祉サービスどちらから勉強しますか?
A. 配点が小さく満点を狙いやすい介護支援分野(25問)から始めるのがおすすめです。
Q5. 通信講座と独学どちらがおすすめですか?
A. 合格率10-20%の難関のため、確実合格を狙うなら通信講座推奨。ユーキャン・三幸福祉カレッジが定番です。
まとめ:ケアマネ「働きながら独学合格」の鉄則
ケアマネ試験は、机に向かう時間の長さよりも、両分野のバランスをどう取るかで決まります。
- 実務経験への過信を捨て、ケアマネ専用の勉強に切り替える
- 介護支援分野25問と保健医療福祉35問の両方で7割を目指す
- 介護保険法は「三角構造」のフレームから入る
- 苦手な医療系も完全に捨てず、5割以上は取る
- 過去問5年分を3周、両分野で7割を安定させる
- 本番は介護支援分野→保健医療福祉分野の順で時間配分
10年現場で働いて職場のケアマネ受験者・合格者を見てきた経験から言えるのは、合格者は「介護福祉士・社会福祉士で身につけた勉強リズムをそのまま転用できた人」です。
ケアマネは難関ですが、計画的に進めれば独学合格は十分可能です。
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