📋 強度行動障害支援者養成研修の要点【早見】
- 自傷・他害などが高い頻度で続く「強度行動障害」のある人を支える職員を育てる、都道府県(または指定研修事業者)の研修。国家資格ではなく、試験もない
- 基礎研修12時間(講義6.5+演習5.5)と実践研修12時間(講義3.5+演習8.5)の2段階。実践研修は基礎研修の修了者が対象
- 対象は障害福祉サービス事業所等で知的・精神障害のある児者を支援している人と今後従事する予定の人。連携医療機関の医療従事者や特別支援学校の教師も受けられる
- 修了者の配置は重度障害者支援加算・強度行動障害児支援加算の要件。令和6年度改定で実践研修修了者と「中核的人材」の配置が単位数に直結した
- 実践研修の修了者は、国立のぞみの園が行う中核的人材養成研修(都道府県・政令市から各2名推薦・全6回)に進める
出典:厚生労働省「強度行動障害支援者養成研修事業の実施について(運営要領)」(令和5年4月28日障発0428第2号・改正後全文)、「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定の概要」、「強度行動障害を有する者の地域支援体制に関する検討会報告書」(令和5年3月)、国立のぞみの園「令和8年度中核的人材養成研修 募集要項」(2026年10月8日確認)
グループホームで働いて2年目です。上司から「強度行動障害の研修を受けてほしい」と言われましたが、どんな研修ですか?
自傷や他害が続く人を、障害特性に合わせた「支援手順書」で支えるための研修です。基礎研修と実践研修が各12時間で、修了するとグループホームの重度障害者支援加算の要件を満たす職員になります。内容・申込み・修了後に変わることを順に説明しますね。
- 基礎研修と実践研修で何を学び、どちらから受けるのか知りたい
- 自分に受講資格があるのか、費用はかかるのか、どこに申し込むのか分からない
- 修了すると給料や転職にどう効くのか、「中核的人材」とは何かを知りたい
障害福祉の現場(重度訪問介護)で10年勤務した介護福祉士・社会福祉士の有資格者(元職員)。
本記事は、厚生労働省の運営要領・報酬改定資料・検討会報告書を確認して執筆しています。
この記事でわかること
- 強度行動障害とは何か(行動関連項目10点以上という基準)
- 基礎研修・実践研修のカリキュラムと修了までの期間
- 受講要件・申込先・費用と、行動援護従業者養成研修との関係
- 修了者の配置で算定できる加算の一覧(令和6年度改定)
- 中核的人材養成研修の要件・日程・修了証の条件
- 給料への影響と、サービス管理責任者などへのキャリア

強度行動障害とは:行動関連項目10点以上という基準
「強度行動障害」は診断名ですか?
診断名ではなく、行動の「状態」を表す言葉です。障害支援区分の認定調査にある行動関連項目の点数で判定し、24点中10点以上が目安になります。知的障害や自閉スペクトラム症のある人に多く見られます。
厚生労働省の検討会報告書(令和5年3月)は、強度行動障害を次のように整理しています。
自分の体を叩く、食べられない物を口に入れるなど本人の健康を著しく損ねる行動と、他人を叩く、物を壊す、大泣きや奇声が何時間も続くなど周囲のくらしに著しい影響を及ぼす行動が、高い頻度で続く状態です。
| 区分 | 判定の方法 | 基準 |
|---|---|---|
| 障害者(18歳以上) | 障害支援区分の認定調査の「行動関連項目」12項目 | 24点中10点以上。令和6年度改定からは18点以上がさらに手厚い加算の対象 |
| 障害児 | 「強度行動障害判定基準表」 | 55点中20点以上。放課後等デイサービスの加算(Ⅱ)は30点以上 |
障害福祉サービス・障害児支援で強度行動障害関連の支援や加算の対象になっている人は、令和3年10月時点でのべ68,906人です。
同じ報告書によると、1年間に障害支援区分の認定調査を受けた267,569件のうち、行動関連項目10点以上は約15%、20点以上は約1.2%でした。
研修ができた背景
強度行動障害のある人は、危険を伴う行動が頻回なため事業所の受け入れが消極的になりやすく、身体拘束などの虐待につながる懸念があります。
一方で、障害特性の理解に基づく支援を行うと行動障害が低減することが知られており、その支援者を育てる目的で基礎研修は平成25年、実践研修は平成26年に始まりました。
令和2年までの受講者は基礎研修87,423人、実践研修46,087人です。
基礎研修と実践研修:各12時間のカリキュラム
基礎と実践はどう違うのですか?
基礎研修は「支援手順書に基づいて支援できる人」を育て、実践研修は「アセスメントをして支援手順書を作れる人」を育てます。順番は必ず基礎→実践で、どちらも講義と演習で12時間です。

| 基礎研修 | 実践研修 | |
|---|---|---|
| 目的 | 強度行動障害のある人に適切な支援を行う職員の育成 | 適切な支援計画(支援手順書)を作成できる職員の育成 |
| 講義 | 6.5時間:基本的理解(1.5)、制度と支援技術の基礎(5) | 3.5時間:チーム支援(3)、生活の組み立て(0.5) |
| 演習 | 5.5時間:情報収集と記録(1)、固有のコミュニケーション(3)、特性の理解(1.5) | 8.5時間:アセスメント(3)、環境調整・手順書作成(3)、記録に基づく評価(1.5)、危機対応と虐待防止(1) |
| 合計 | 12時間 | 12時間 |
| 修了期間 | 原則1か月以内(やむを得ない場合2か月) | 原則2か月以内(やむを得ない場合4か月) |
| 修了証書 | 都道府県知事または指定研修事業者が交付 | 同左(様式が別) |
運営要領の標準カリキュラムは「この内容以上」と定められており、都道府県が時間を延ばしたり科目を足したりすることは認められています。
2日間で12時間を組む県が多く、講義を通信(動画)で行う指定研修事業者もあります。通信の場合でも面接指導の時間が各研修1以上必要です。
演習で体験すること
基礎研修の演習では、支援手順書に基づく支援の体験と「困っていることの体験」があります。
見通しが持てない状況や、指示が曖昧な状況を自分で体験してから、行動の背景にある特性を分析します。
実践研修では、行動の記録からアセスメントを行い、環境調整を含む支援手順書を作り、記録をもとに手順書を修正するところまで演習します。
研修テキストは、特定非営利活動法人全国地域生活支援ネットワークが令和元年度に作成したものが標準です。
受講要件・申込先・費用
まだ障害分野で働いていないのですが、受けられますか?
運営要領では「今後従事する予定のある者」も対象です。ただし都道府県主催の研修は定員があり、県内の事業所に勤める人を優先する募集要項が多いので、内定先や勤務予定の事業所名を書けると通りやすくなります。
| 項目 | 基礎研修 | 実践研修 |
|---|---|---|
| 対象者 | 障害福祉サービス事業所等で知的・精神障害のある児者を支援している人、今後従事する予定の人、連携医療機関の医療従事者、特別支援学校の教師等 | 基礎研修の修了者で、左と同じ条件の人 |
| 実施主体 | 都道府県、または都道府県知事が指定した研修事業者 | 同左 |
| 費用 | 資料の実費・旅費・宿泊費は受講者負担。都道府県主催は受講料無料の例が多い(和歌山県令和7年度基礎研修、岩手県令和5年度実践研修など) | 指定研修事業者の研修は受講料も受講者負担 |
| 免除 | 科目免除なし(埼玉県の要綱など) | 同左 |
申込先は、勤務先がある都道府県の障害福祉担当課か、県が指定した研修事業者です。
県の公式サイトに「強度行動障害支援者養成研修」のページがあり、年度の募集要項・日程・申込書が載ります。
他県の研修は、その県の事業所職員に限る募集が多いので、原則は勤務先の県で受けます。
申込みの流れ
| 順番 | 内容 |
|---|---|
| 1 | 都道府県の募集要項で対象者・日程・定員を確かめる(都道府県や事業者ごとに年1回以上) |
| 2 | 勤務先の推薦欄がある場合は所属長に記入してもらう。実践研修は基礎研修の修了証書番号が要る |
| 3 | 申込書を郵送・メール・電子申請で提出。定員を超えると事業所ごとの人数調整や抽選になる |
| 4 | 受講決定の通知を受け、全日程に出席する。欠席があると修了証書は交付されない |
| 5 | 修了証書を受け取り、勤務先に写しを渡す(加算の届出に使う) |
修了者の名簿は都道府県が一元管理するので、修了証書をなくした場合は都道府県に再交付や証明を相談できます。
行動援護従業者養成研修・重度訪問介護の行動障害支援課程との関係
運営要領は、重度訪問介護従業者養成研修の行動障害支援課程は基礎研修と、行動援護従業者養成研修課程は基礎研修と実践研修と重なる内容があり、合同で開催できると定めています。
行動援護従業者養成研修は講義10時間・演習14時間の計24時間で、内容は基礎と実践を合わせたものと同じです。
行動援護の従業者になるには、これらの研修の修了に加えて知的・精神障害のある人への直接支援業務の経験(1年以上。サービス提供責任者は3年以上)が必要です(沖縄県の資料による)。
自治体によっては「実践研修の修了者は行動援護従業者養成研修も修了したものとみなす」と案内しているので、訪問系に進みたい人は実践研修まで受けておくと選択肢が広がります。
受講を申し込む前に確かめること(ひな形)
- 自分が「障害福祉サービス事業所等で知的・精神障害のある児者を支援している/従事予定」に当たるか
- 実践研修なら基礎研修の修了証書(番号・修了日)が手元にあるか
- 都道府県主催か指定研修事業者か。受講料・申込期間・定員
- 基礎は1か月以内、実践は2か月以内に全日程を受けられる勤務調整ができるか
- 勤務先が重度障害者支援加算・強度行動障害児支援加算を算定しているか
- 修了後に支援手順書の作成と記録の分析をチームで続けられる体制か

修了すると何が変わるか:配置が要件になる加算一覧
研修を受けると給料は上がりますか?
研修修了そのものに手当を付けるかは事業所次第です。ただし修了者の配置で事業所が受け取る加算は1日100〜500単位の規模なので、資格手当や昇格の根拠にしやすい研修です。令和6年度改定で単位数がどう変わったかを見ておきましょう。

令和6年度改定では、強度行動障害のある人の受け入れ体制の強化として、次の見直しがありました。
| サービス | 加算 | 改定後の主な単位数と要件 |
|---|---|---|
| 生活介護・施設入所支援 | 重度障害者支援加算 | 区分4以上かつ10点以上:受入・体制180単位/日、初期(180日)400単位/日。区分6以上かつ10点以上の区分を新設:360単位/日、初期500単位/日。行動関連項目18点以上の人を中核的人材の支援計画シートで支援するとさらに+150単位(初期は+200単位) |
| 生活介護・施設入所支援(体制要件) | 同上 | 基礎研修修了者の「加配」要件を廃止し、生活支援員のうち基礎研修修了者の割合が20%以上で評価 |
| 短期入所 | 重度障害者支援加算 | 区分4・5の区分を新設:受入30単位、実践研修修了者の支援計画シートによる体制+70単位、個別支援+50単位。区分6は50・+100・+50単位 |
| 共同生活援助(グループホーム) | 重度障害者支援加算 | 受入・体制180単位/日(区分6以上は360)、初期アセスメント等400単位/日(同500)を新設。18点以上は+150/+200単位 |
| 行動援護 | 特定事業所加算 | 要件に「中核的人材養成研修を修了したサービス提供責任者の配置」「行動関連項目18点以上の人の受入れ」「医療・教育等との連携」を追加 |
| 児童発達支援・放課後等デイサービス | 強度行動障害児支援加算 | 155単位→(Ⅰ)児基準20点以上200単位/日(実践研修修了者を配置し支援計画を作成)。放デイのみ(Ⅱ)児基準30点以上250単位/日(中核的人材を配置)。加算開始から90日間は+500単位/日 |
| 居宅訪問型児童発達支援・保育所等訪問支援 | 強度行動障害児支援加算(新設) | 200単位/日(実践研修修了者を配置し、児基準20点以上の児を支援) |
| 各サービス共通 | 集中的支援加算(新設) | 広域的支援人材が事業所を訪問等して支援した場合1,000単位/回(月4回まで・3か月限度)。状態が悪化した人を受け入れた施設等は500単位/日 |
基礎研修修了者を「置くだけ」で算定できた部分は縮み、実践研修修了者が支援計画シートを作ることと、中核的人材の配置が評価の中心になりました。
事業所から見ると、実践研修まで修了した職員は加算の届出に直結する人材なので、求人で「実践研修修了者優遇」と書かれる理由はここにあります。
どのサービスにどの加算があるかの全体像は、障害福祉サービスの種類一覧と使い方で説明しています。
履歴書・求人票での書き方
履歴書の資格欄には「強度行動障害支援者養成研修(基礎研修)修了」「同(実践研修)修了」と、修了年月と交付した都道府県名を書きます。
求人票で見るのは、重度障害者支援加算や強度行動障害児支援加算を算定している事業所か、修了者に資格手当があるか、受講費用と勤務扱いの有無の3点です。
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中核的人材養成研修:実践研修の次の段階
「中核的人材」とは何ですか?
事業所の中で強度行動障害のある人へのチーム支援をマネジメントし、他の職員に指導・助言できる人です。令和6年度から国立のぞみの園が養成研修を行い、都道府県と政令市から各2名が推薦されます。修了者の配置が加算の要件になっています。
厚生労働省の検討会報告書は、基礎・実践研修で育つ人材に加えて、現場で適切な支援を実施し組織の中で指導助言ができる「中核的人材」を各事業所に配置する想定で育成する、と提言しました。
令和6年2月の事務連絡によると、行動関連項目18点以上(障害児は児基準30点以上)の人を受け入れている事業所は全国に約1,500か所と推計され、同程度以上の中核的人材の養成が必要とされています。
令和6年度は全都道府県から2名ずつ計94名程度の推薦で始まり、将来は都道府県が研修を実施する体制に移す予定です。
| 項目 | 令和8年度中核的人材養成研修(国立のぞみの園) |
|---|---|
| 前提資格 | 令和7年3月31日以前に実践研修を修了し、標準的な支援を事業所で実践していること |
| 実務 | 強度行動障害の状態にある人への直接支援(研修内容を活用したもの)の経験 |
| モデル利用者 | 所属事業所で継続利用している強度行動障害の状態にある利用者1名を設定し、現場支援チームで検討・実践して研修内で報告する |
| 協力体制 | 受講者以外に2人以上のチームを推奨。所属長が第1回・第6回に参加し、トレーナーのフォローアップ訪問に同席 |
| 募集人数 | 各都道府県・政令指定都市から2名(都道府県が推薦者を取りまとめる) |
| 日程・形式 | 説明会(6月・動画)→第1回(8月)→第2回は集合研修(9〜10月・仙台/新横浜/三宮/鹿児島のブロック別)→第3〜6回はWeb(11月〜翌2月)。各回14:00〜16:30(第6回は17:00まで) |
| 環境 | パソコン必須(スマートフォン・タブレット不可)、Microsoft Teamsのグループチャットを使用 |
| 修了証 | 全6回出席、各回の課題と実践報告動画の提出、現場実践の評価。システムトラブルで15分以上対応した回は欠席扱い |
申込みは個人ではなく、所属事業所から都道府県・政令市の担当課に推薦してもらう形です。
令和8年度は5月13日が申込期日だったので、翌年度を目指す人は年明けから都道府県の募集案内を確かめてください。
広域的支援人材と集中的支援
中核的人材の上に、事業所を訪問して指導助言を行う「広域的支援人材」が位置づけられ、発達障害者地域支援マネジャーが担うことも想定されています。
広域的支援人材が事業所を集中的に支援した場合の集中的支援加算(1,000単位/回)は、令和6年度に新設されました。
給料とキャリア:サービス管理責任者・相談支援専門員への道
この研修を受けると、将来どんな道がありますか?
実践研修の修了は、グループホームや生活介護の中心職員、行動援護のサービス提供責任者、中核的人材への入口です。実務経験を積めばサービス管理責任者や相談支援専門員の研修にも進めます。
令和6年度の障害福祉サービス等従事者処遇状況等調査では、処遇改善加算を取得している事業所の常勤の福祉・介護職員の平均給与額は月327,720円、サービス管理責任者は405,480円です。
研修修了者の給与区分は調査にないため、修了による上乗せは事業所の手当規定で決まります。
| 段階 | 要件の目安 | 役割 |
|---|---|---|
| 基礎研修修了 | 入職後すぐでも受講可 | 支援手順書に基づく支援の担い手。生活介護の20%要件の対象 |
| 実践研修修了 | 基礎修了後 | 支援計画シート・支援手順書の作成者。短期入所・放デイ・GHの加算要件 |
| 行動援護のサービス提供責任者 | 研修修了+直接支援3年以上(自治体資料) | 訪問系の中核。特定事業所加算の要件に中核的人材が追加 |
| 中核的人材 | 実践研修修了+都道府県推薦 | チーム支援のマネジメント・指導助言。18点以上の受入加算の要件 |
| サービス管理責任者 | 実務経験3〜8年+基礎研修→OJT→実践研修 | 個別支援計画の責任者。サービス管理責任者になるには |
| 相談支援専門員 | 実務経験3〜10年+初任者研修42.5時間 | サービス等利用計画の作成。相談支援専門員になるには |
強度行動障害の支援経験は、サービス管理責任者の「直接支援業務」や相談支援専門員の「介護等の業務」の実務経験にそのまま数えられます。
子どもの分野では、放課後等デイサービスの強度行動障害児支援加算が実践研修修了者の配置を求めているため、児童指導員や保育士が受けるケースも増えています。
現場で研修内容を活かすコツ
研修で学ぶ「支援手順書」は、作って終わりではなく、記録をもとに修正し続けるものです。
基礎研修の修了者が手順書どおりに支援し、実践研修の修了者が記録を分析して手順書を直す、という役割分担をチームで決めておくと、学んだ内容が定着します。
一人で抱え込むと支援者が疲弊するので、報告書も法人全体での理解と休暇取得などの労働環境の整備を求めています。
行動障害支援課程と重なる重度訪問介護の仕事と研修は、重度訪問介護の仕事とはで説明しています。
よくある質問
強度行動障害支援者養成研修は国家資格ですか?
国家資格ではなく、都道府県(または指定研修事業者)が修了証書を交付する研修です。
試験はなく、全日程を受講すると修了になります。履歴書には「研修修了」として書きます。
基礎研修を飛ばして実践研修だけ受けられますか?
受けられません。実践研修の対象者は基礎研修の修了者に限られています。
行動援護従業者養成研修(24時間)は基礎と実践を合わせた内容なので、こちらを受ける方法もあります。
受講料はいくらですか?
都道府県主催の研修は無料の例が多く、資料の実費や交通費は自己負担です。
指定研修事業者の研修は受講料がかかり、金額は事業者ごとに違います。勤務先が費用を負担する制度があるかも確かめてください。
他の都道府県で受けた修了証書は有効ですか?
有効です。厚生労働省の運営要領に基づく研修なので、全国で通用します。
令和2年4月〜令和4年3月に旧カリキュラムで修了した人も、改正後の研修を修了したものとみなされます。
修了証書に有効期限や更新はありますか?
基礎研修・実践研修には更新研修がなく、修了証書に期限はありません。
ただし自治体によっては、修了者向けのフォローアップ研修や施設職員向けの連続研修を別に設けています。
特別支援学校の教員でも受けられますか?
受けられます。運営要領は、障害福祉サービス事業所等と連携して強度行動障害のある児童生徒を支援する特別支援学校の教師等を対象に含めています。
事業所の職員と教師が一緒に受講して連携体制を作ることが趣旨です。
中核的人材養成研修は個人で申し込めますか?
申し込めません。所属事業所から都道府県・政令指定都市に推薦され、都道府県が取りまとめてのぞみの園に申し込みます。
各都道府県・政令市の枠は2名なので、事業所内で中核的役割を担っていることが前提です。
まとめ
- 強度行動障害は行動関連項目24点中10点以上(児は55点中20点以上)で判定される「状態」。加算対象はのべ68,906人(令和3年10月)
- 研修は基礎12時間→実践12時間の2段階。試験はなく、全日程の受講で都道府県知事等が修了証書を交付。修了期間は基礎1か月・実践2か月以内
- 対象は事業所の職員と従事予定者、連携医療機関の医療従事者、特別支援学校の教師等。都道府県主催は無料の例が多い
- 令和6年度改定で、実践研修修了者の支援計画シートと中核的人材の配置が重度障害者支援加算・強度行動障害児支援加算の中心要件になった
- 中核的人材養成研修は国立のぞみの園が実施。実践研修修了者を都道府県・政令市から各2名推薦、全6回(Web5回+集合1回)
- 修了は行動援護のサービス提供責任者・サービス管理責任者・相談支援専門員へつながる。給与の上乗せは事業所の手当規定で決まる
介護福祉士・社会福祉士の有資格者(元職員)。
障害福祉の現場(重度訪問介護)で10年の実務経験を持ち、医療・介護・福祉の資格と制度の情報を発信しています。
参考資料:厚生労働省「強度行動障害支援者養成研修事業の実施について(運営要領)」(平成29年8月3日障発0803第1号・令和5年4月28日障発0428第2号改正後全文)/「強度行動障害を有する者の地域支援体制に関する検討会報告書」(令和5年3月30日)/「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定の概要」/厚生労働省・こども家庭庁事務連絡「中核的人材養成研修の実施予定について」(令和6年2月7日)/国立重度知的障害者総合施設のぞみの園「令和8年度中核的人材養成研修 募集要項」/埼玉県「強度行動障害支援者養成研修実施要綱」/沖縄県「行動援護従業者養成研修課程」資料/「令和6年度障害福祉サービス等従事者処遇状況等調査結果」(2026年10月8日確認)

